ついに!ダンテ「神曲」を読破しました!永井豪のマンガでね!(笑)【感想】
- 作者: 永井豪
- 出版社/メーカー: コミックス
- 発売日: 1998/05
- メディア: 文庫
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なんとなく歴史の授業で聞いたことのある人は多いと思うけれど、実際になが〜い原典を読みきった人は、10万人に1人くらいなんじゃなかろーか、ダンテの「神曲」。
キャー、怖い感じ!!
....
となって通り過ぎるのは勿体ない作品だと思いますよ!!
13世紀、映画もインターネットも無い時代に、これほど想像力たくましく、壮大なスケールで物語を描ききった人間がいたことに、きっとあなたも驚くはずです。
雑なあらすじ
イタリアのフィレンツェで、民衆の味方として活動していたダンテ。
仲間の裏切りによって追放の身となってしまう。
フィレンツェを離れ、深い森の中をさまようダンテ。
もうこれまでか...と思ったところで、森から抜け出ることかできた。しかし、そこには虎と狼が。
...せっかく森から出たというのに...もはやこれまでかッッ!!
と思うも、そこに伝説のイケメン詩人、ヴェルギリウスが出現!
「どうやらお前が行くべき道はたった一つだ!地獄へ行くぜ!」「えっ俺みたいなパンピーが地獄行くとかマジか...」おじけづくダンテ。
しかし、のちにダンテが昔愛していたが若くして世を去った美女・ベアトリーチェが天国で、ダンテを助けようとヴェルギリウスを派遣してくれたとわかる!
「行くっきゃねえええ!」やる気まんまんのダンテ。
そして、地獄 → 煉獄 → 天国 へと旅をする!
地獄はすごい。いろ〜んな種類がある。
- ずっと体が腐敗し続けるしすごーくかゆいけど、死ねない地獄 :詐欺師用
- ずっと鬼に剣で刺され続ける地獄 :戦争をおこそうとした人用
- 煮えたぎるタールに放り込まれて永遠の痛みに苦しむ地獄 :汚職を働いた人用
...
などなど。
なにがすごいか
スケールがすごい
圧倒的、圧倒的...!
自由すぎる
教皇までもが煉獄で地面にはいつくばって苦しんでいる...!
2冊にまとまってるのがすごい
ちゃんと読み終わった後にカタルシスあるからすごい。
感想
読み応えのある本だった。
罪の定義が現代の発想からちょっとナナメ上いってる所も興味深かった。
永井豪氏は、小さいころ家に「神曲」の絵本があって(なかなかない話だと思うけど)、繰り返し読んでいたそうだ。
本人はあとがきで、漫画家として自分の作品に、幼少期に神曲を読んで幻想の世界を我が物にできたことが大きく作用している、と書いている。
わたしは他の永井豪氏のマンガをまだ読んでいないけど、はっきりとタイトルやあらすじ紹介からこの「ダンテ神曲」に似通った部分を感じることができた。
彼は、本来ハチャメチャな性格だそうだが、この本を読んだことが「悪いことはしまい」という心のブレーキになったのではないか、とも語っている。
すごく分かる気がする。このマンガを読みながら、わたしは自分の人となりについて無意識に振り返っていた。
あ、わたしこの地獄落ちるな...(笑)
みたいな。
決めた。
わたしがもし人の親となった暁には、ダンテ神曲を読ませよう(笑)
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